第77章 ※ひたすら遊んで暮らしてぇ! 長男END
おそ松視点
ふわふわと浮かぶ雲。
大小形は違えど、六つ仲良く並んでいる。
午前中から、早起きして屋根で空を見上げてるとか、どこの十四松だよ。どこのクソタンクトップだよ。
はーつまんね。
空なんか見て何になるんだ。
でも、ほかにすることねーし。
競馬もパチンコも漫画も酒もつまんねー。
何やっても楽しくない。
心にぽっかり穴が空いたみたいに、日常から"楽しい"が消えちゃったんだ。
チョロ松が就職したからって。
弟たちが家から出てったってだけで。
なんで俺、それだけでこんなに空っぽなんだ?
「ふぁーー…っ」
ぽかぽか陽気が眠気を誘い、堪えきれずあくびが出た。
最近眠るのが下手くそになった。
寝つきが悪く、眠りも浅い。
あんなに長い布団を一人で使ったらさ、落ち着かないって。フツー。
きっと、主ちゃんに言ったら笑うんだろうな。
なにいじけてんの?
ガキじゃねーんだから、って。
そんで、変に気ィ使って、カッコ悪い俺を否定も肯定もせず、ただそばにいてくれるんだろ?
でも、そんなのごめんだ。
惨めな俺なんか、お前に見せたくない。
兄弟の前じゃ甘えまくってたけど、お前の前では強く優しく正しくエロい長男様でいたいんだよ。
主ちゃん…悪ィ。