第76章 さよならなんかじゃない おそ松
驚き腰の抽送を止めると、見つめ合う主ちゃんの瞳から、ポロポロと涙が頬を伝い、雫となってポタリと落ちた。
「おそ松くん…」
「どうした?」
「さびしい…卒業しちゃいや」
「…可愛いワガママ言っちゃって」
挿入したままそっと抱きしめる。
俺だって嫌だよ。
寂しくないわけねーだろ。
本当はお前の椅子になって毎日授業見守りたいよ。
でも、男だし、先輩だから。
一応チンコ付いてるから。
こーゆー場面では、女に甘えさせてやらないと。
——なんて思いつつ、俺ってずりーよな。
俺だって同じ気持ちなのに、お前に全部言わせてさ。
「毎日会いたいよ…お昼もたべたいし、一緒に帰りたい…」
「勉強もしたいだろ?」
「それはおそ松くんバカだからいい」
「はぁ!?」
俺が少し拗ねてみせると、泣きながらふふっと笑みをこぼした。
笑顔も泣き顔もかわいいなんて反則だろ。
そんな胸キュン百面相見せられたら、石油王になれって言われても、二つ返事でどっかの砂漠へ掘りに行くから。
「お前さ、ただ卒業しただけよ?全裸で敵地の最前線に送り込まれるわけじゃねーんだから、もう泣くなよ」
「グスッ…またそうやってふざけて…ホントに…さびしいのに!」
「バーカ」
(俺まで素直に寂しがったら、お前が甘えられなくなるだろ?)
とは言わずに、ただ強く抱きしめた。