第10章 トド松のかくれんぼ
「主ちゃんっ!大丈夫!?」
声を押し殺しながら話しかけると、ボクの目に飛び込んできた光景は…
「トッティ……」
胸を恥ずかしそうに隠しながら、ショーツ一枚で便座に座る激エロな主ちゃん…。
瞳はどこか虚ろで、寒かったのか吐く息が少し震えている。
そして…!
座ることにより、お腹の肉が微かにたるんで生じるへそのシワ。極上のエロス。
(これは…ダメだ…)
正直に話して、下着とワンピースを持ちだそうか悩んでいた。
だけど、その考えはすぐ頭の中から消去する。
この姿の主ちゃんがいる事をアイツらに話すなど、アマゾンの奥深く…ピラニアの巣食う湖に新鮮な生肉を放り込むようなもの。
ボクは確信した。
ぜっったいに見つかってはならない…と…!
「ツラい思いさせて…ゴメンッ!」
ボクはバスタオルを広げ、彼女をくるむように抱きしめた。
「戦況から見て、ここはもう安全では無くなった。もう少しの辛抱だから、隣の浴室に隠れててくれる?」
「わ、わかった…。きっと、助けにきてね…」
「うん。ボクを信じて!ヤツらに見つからないように、細心の注意を払って待っててね」
安心させるよう額にキスを落とし、彼女を浴室に閉じ込める。
(まずは、二階にクソ共を連れて行くんだ!)
ボクはタッティをそっと撫で、戦場へと戻って行った。