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おそ松さん〜ニート達の裏模様〜

第74章 ぼくだけの姫君 四男END


一松視点



(これで…よかったんだ)


もう終わった。

完全に嫌われた。

きっともう未来永劫許してくれない。

でも、ワザとやった。

嫌われたかったんだ。

主って、おれなんかには勿体なさすぎるほど良い女だったし。

あいつにおれは不釣り合いだから。


さっきたまたま、クソ犬と主を商店街で見かけてさ。
猫耳出してあいつらの会話を聞いたんだ。
話の内容ですぐ分かった。
どうやらクソ犬は主に惚れている。

尻尾ぶんぶん振っちゃって。
よくもまぁ、あんなに好き好きアピールするよね。
人の女に…さ。
あんなの、バカでも分かるくらいバレバレ。
とんだコソ泥犬だな。

三角関係だの略奪愛だの…めんどー事に巻き込まれるのはゴメンだよ。
精神衛生上良くないから。
ならば、おれが選ぶ選択肢はたった一つ。


——邪魔者は消えればいい。


そしたら、心置きなくあのクソ犬と真剣な交際が出来るでしょ?
お似合いですよ、お二人さん。

べつに、お前なんかいなくたって平気だし。
むしろ肩の荷が下りてせいせいするし。


…奪われるくらいなら、自分から離れようって思ったんだ。

これ以上傷つきたくないから、選ばれなかったんじゃなく、おれが離れたってことにしたかっただけ。

ベスト・オブ・クズ二ストだよね。





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