第73章 ※カラ松のお年玉
カラ松くんは不敵な笑みを浮かべながら、そのまま話を続けた。
「ただし!少しだけルールを変更させてくれ」
「黙れクソ松お焚き上げするぞクソ松…後からノコノコやってきてうるさい」
「そんな凄まれてもオレは一歩も引かん!!主のことならば本気出す!!」
「ルール変更?野球すんのー?」
チッチッチと指を振る得意げな顔。
「野球じゃないぞ十四松。大吉引いたらキスではなく、六人でおみくじを引き、一番良い吉を引いた戦士が女神の祝福を受ける!これでどうだ?例えば一人が中吉を引き、他の五人が小吉や凶だった場合、中吉が勝者となる。もし被った場合は正々堂々とジャンケンに運命を委ねる!これぞまさ」
「あーもーうるさいわかったわかった。じゃあ勝負開始な、はい俺行きまーす」
おそ松くんがお金を箱に入れておみくじを引いた。
「チッ、小吉。ビミョーー…。はい兄弟順でカラ松ー」
「…オレは、立場的にラストの方が盛り上がるんじゃないか?」
「でたーっ!何自分だけ特別扱いしてんの?早く行けよ!!」
トッティに背中を押され、カラ松くんがしぶしぶおみくじを引きに行く。
引く瞬間、わたしの方へ振り返りウインクを飛ばしてきた。
「安心しろ主。お前のキッスは誰にも譲らないさ。さぁ、オレの右手よ…信じてるぜっ!」
「そーゆーのいいから早く引けっつーの!!」
「クソがっ!!」
チョロ松くんと一松くんに急かされても動じることなく、自分の掌に向かいブツブツと語りかけている。