第73章 ※カラ松のお年玉
毎度のことながら、不思議な展開になってきた。
(なんで、おみくじを引きに来てこうなるんだろう?)
それに、カラ松くんが心配だ。
さっきから電話をしても通じない。
とりあえずは、この空気をなんとか変えて探しに行きたいけれど…。
「あの、一松くんっ」
仲裁をお願いしようと、一松くんと十四松くんの方へ振り返ると、思わず目を疑う光景が目に映る。
「けんかーー?一番強いのはぼくだよ!!」
首をゴキゴキ鳴らしながら張り付いた笑顔の十四松くんが歩いて来た。手には釘バット。まるでどこぞのヤンキーだ。
「奪い合うだぁ?みんなまとめて灰にしてやるよ…」
一松くん、身体中に巻きつけたダイナマイトは、一体何処から持ってきたのだろう。
五人全員殺気立ち、不穏な空気を漂わせている。