第73章 ※カラ松のお年玉
三十分ほど並んで、いよいよオレ達が賽銭箱の前へ。
七人で並んで賽銭を投げ入れる。
願いか…。
オレの願いは、主とファミリー、いや、日本中、違うな…世界中の人々が幸福になることだ。
そのためにも、世界中のカラ松ボーイズ&ガールズに、オレのハートを歌に乗せて届けたいっ!
…いや、落ち着くんだ。
こんなにビッグな願いでは、ゴッドも正月早々困り果ててしまうな。
ここは控えめに、武道館でワンマンライブくらいに抑えておくとしよう。
…やっぱりやめた。
(仕事を頑張って続けて、主と将来結婚出来ますように)
これがマイベスト、だな。
世界を幸福にする為には、まず己が幸福にならないといけない。
自分が持っていない物を人に与えることは出来ない…だろ?
「フッ、オレの想い…ゴッドイヤーへ届けたぜ…って、みんな?あれ?」
目を開けると、オレの周りから全員いなくなっていた。
やれやれ。
はしゃぎ過ぎだぜ?主、ブラザー。
(やだやだやだーーっ!!置いてかないでーーーっ!!)
オレは人ごみの中、半べそかきながら主達を探し回った。