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お嬢様のお悩み
第3章 光琉×廉斗
なに泣いてるんだろう。
昔も寂しくてよくここで泣いたな。
唯一、お母さんの温もりを感じられる場所な気がするから。
「お嬢様、泣いてらっしゃるのですか」
「....だれ」
顔を上げると、立っていたのはヒロさんじゃなくて廉斗だった。
なんだか息を切らしてる。
「ほっといてよ。あんただって、私なんかのそばにいたくないのでしょう。どっか行って」
私はよく聞く。
西条院家は名が知られていて、誇り高いからそこに仕える執事は敬われるんだって。
名ばかりの私なんか。
放っておいてほしい。
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