第9章 榊原梓人と双子
いつからなんだろう。
こんなに弱くなってしまったの。
いつからなんだろう。
お前を見ても俺なんか見てなかったの。
「そ、ら??」
「は?月李だし、間違えてんじゃねぇよ」
梓人が珍しく俺と颯良を間違えた。
見分けつくように色分けとかやってんだけどな...。
「....悪い」
「颯良になんか用?
あっちに居た....「ちがう」
梓人は俺の言葉を遮った。
いつも一緒の颯良が居ないから、
梓人は話しかけてきたってことか??
「違わねぇだろ。
そうやっていい面見せて、
また俺の大事なやつ奪ってくんだろ!!!」
今度は、負けらんねぇし奪われたくねぇ。
だって今度は本気なんだ。
本気で、好きなんだよ