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【黒子のバスケ】伝える。聴こえる。

第13章 話す


「ねーね、陽向の弁当って自分で作ってんの?うまそー!」

右隣に座るコガが私の手元を覗き込みながら言った。


「うん。そう…だよ」

「料理好きなのー?」

「うん。好きだよ。家でもご飯作るのは私なの」

「そっか、そっかー」




「背の高さは遺伝?家族、皆高いのか?」

今度は伊月だ。

「たぶん、そう…かな?私は運動全然ダメだから…それで伸びたわけじゃないだろうし…」

「あー、苦手って言ってたな」

「やってはみたんだよ。でも、本当に全然ダメだったの。向いてないの」

「その背を生かさないのは勿体無い…。あっ!」

「伊月、黙れ!言うんじゃねーよ。ダァホ!」

ダジャレを思い付いたであろう様子の伊月を隣に座る日向が止めた。


皆が私を見る。
さっきは感じなかった皆の視線を感じる。



「球技大会とかで…バレーとかバスケとかになるとね『背が高い』って理由で必ずメンバーに入れられちゃうんだけど…。いざ試合が始まると『使えねーなコイツ』みたいな顔される…」

皆の視線に詰まりながら話した。

「そういえば、ずっと女子バレー部に勧誘されてたもんな。あのときの陽向の嫌そうな顔はなかなかだったぞ」

コガの向こうで土田が呟いた。



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