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【黒子のバスケ】伝える。聴こえる。
第35章 触れる【side 水戸部】
「最近変だよ」
そう言われて、
訳を問われて、
寄り道をした小さな公園。
隣に座ろうとする彼女の腕を引き、自分の膝の間に座らせた。
この位置なら自分の顔を見られなくて済む。
情けない胸の内を知られたくない。
だから、彼女の問いかけをはぐらかして、目の前の柔らかな背中を抱き締めていた。
後ろから肩に顔を寄せると、いい匂いがする。
それだけで少し安心する。
碧が自分の隣にいるんだと実感する。
このまま、ずっと彼女の隣に居たい。
誰にも渡したくない。
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