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【黒子のバスケ】伝える。聴こえる。

第35章 触れる【side 水戸部】


碧をバスケ部に連れて来たのは木吉だ。

だからなのか、
単なる慣れの問題なのか、

彼女の木吉に対する態度と、他のメンバーに対する態度は違う様な気がした。

木吉やカントクには壁が無いけど俺達には壁があるような感じ。


それに、
二人は方向が同じだったからよく一緒に帰っていた。

並んで歩く後ろ姿はなんだかお似合いに思えて、羨ましかった。

木吉が突然、碧の事を名前で呼び出した時は二人が付き合い出したのかと思ったし、

躊躇いなく彼女の頭や髪に触れている木吉を見るのも、顔を赤くしながらされるがままの碧を見るのも、すごくモヤモヤしていた。


碧は俺を選んでくれたんだから気にする事は無い。

そう思ってはいるんだけど、
自分の隣にいる彼女の横顔を見ていると以前の事が思い出されて、

なんだか…
ポジションだけでなく、碧までも木吉に取られてしまうような気がして、勝手に感じている劣等感から暫く落ち着かなかった。
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