第34章 触れる
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それは、わかってるから大丈夫。
木吉が戻って来るのは嬉しいよ。
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後ろから差し出された画面にはそう書かれていた。
『じゃぁ、どうしたの?』『何かあったの?』と聞きたかったけど、また、ぎゅーっと抱きしめられて口に出す事は出来なかった。
きっと、プレーをする人にしかわからない思いがあるんだろう…。
いつもの様に首を振るだけで通じたはずなのに、わざわざ文字に起こしたのには訳があるはず。
凛は優しい。
だから、余計に何かを考えこんでいるのかもしれない。
それは、話したく無い事なのかもしれない。
「凛?」
「…」
「離してくれない?」
背中から抱きすくめられていては表情が見えない。
フルフルと首を振る凛に「お願い」と言うと、力が緩んだ。