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【黒子のバスケ】伝える。聴こえる。

第25章 結わえる


黒板にある座席を確認する。

だいたい名簿順だから、『陽向』と『水戸部』ならそんなに離れてないんじゃないかな?と期待していたら、同じ列で間に1人挟むだけだった。



自席に着き、凛が近い事が嬉しくて思わず頬を緩ませていると、後ろから「陽向さん」と呼ばれた。

振り向くと、去年も同じクラスだった堀内くんが居る。

「あっ、堀内くん。今年もよろしくね」

彼と私は真逆のコンプレックスを持っていて、周りからよく対比された。
だから、話をした事もある。
何を言われてもケロっとして笑い飛ばす堀内くんは、スゴいと思う。

そんな彼に挨拶すると、少し微妙な顔をみせた。


「うん。よろしく。それより…」


ちょっと気まずそうに、彼が話しはじめる。


「陽向さん、席、替わらない?」

「えっ?替わる?」

「だって、僕、邪魔じゃない?」と振り返って凛を見た。

去年、凛は休み時間によく私のクラスに来てくれていたから、堀内くんは私達の関係を知っている。


でも…


「いや、邪魔とかではないし、勝手に替わるのはまずくないかな?」
そう返すと、

「陽向さん、気にしてるから言いにくいんだけど…」と前置きがあって、続けた。

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