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【黒子のバスケ】伝える。聴こえる。

第25章 結わえる


「凛、コガ、おはよう」

凛が私の髪を撫でてニコッと笑う

「陽向おはよー。だからー、水戸部ー。俺の前でいちゃつくのやめてくんない?」

ボンッと凛の顔が赤くなって手が離れる。

その様子がおかしくてクスクスと笑った。

凛とお付き合いをしだして、こうやって3人で話す事も多くなった。

凛の理解者であるコガは、いつも私の事も気にかけてくれる。

私達の雰囲気を見て、そっと引いたり、逆に思い切りはしゃいだり…。

部活中もよく思うんだけど、コガは本当によく人の事を見ている。

バスケ部をまとめて引っ張っているのはキャプテンである日向に間違いないんだけど、


その他の所で、例えば休憩中とか、練習後とか。

そんな時に周りをよく見て、雰囲気を作ったり、上手くバランスを保っているのはコガの様な気がする。

一番ふざけている様に見えちゃうのが、彼の残念な所ではあるけれど…。



「それよりさー、この前の勧誘の時も人がごった返してたけど、ここもやばくね?見れる気しないしー」

掲示板を指さしてコガが言う。


「だからちょっと早めに来たの…」


『もう見た?』と凛が首を傾げる。


「一緒だったよ」


「えっ?水戸部と陽向一緒だったの?良かっ…」

「違うよ」
コガの言葉を遮った。


「私と、凛と、コガと、3人一緒だったよ。よろしくね。あと、伊月も一緒」

そう言うと、
「俺だけ仲間外れかと思ったじゃーん。良かった。よろしくなー」と言って手を差し出された。

私も手を出そうとすると、ガシッと手を掴まれて、凛に止められる。

「水戸部ー。顔怖いよー」
「…」
「わかったって、ごめんって」
「…」

掴まれたまま、二人で会話をはじめてしまい、私は置いてけぼりだ。

「さっ、教室いこうぜー」

コガの声を合図に私達は教室へ向かった。
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