第25章 結わえる
「碧ちゃん、クラスはなれちゃったね。さとしくんとは一緒だったのに碧ちゃんと離れちゃうなんて…寂しいな」
クラス発表の掲示板の辺りをうろうろとしていると、残念そうな顔をした彼女に話しかけられた。
今日から新年度。
さすがに、始業式の今日は朝練が無くて、私は1人だった。
「本当だね。でも、その気になればいつでも話せるし、またお弁当食べようね」
「うん」
二人で笑い合う。
「碧ちゃん、良かったね。またね」
そう言って後ろを指さし、手を振って去って行く。
彼女に手を振り返して振り向くと、凛とコガが見えた。