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【黒子のバスケ】伝える。聴こえる。

第23章 圧される 【side 宮地清志】


「アイツ、俺ら以外の男子無理なんじゃねぇの?」

ポカンと口をあける、二人。

「話しかけられると嫌そうにしてたじゃねぇか。それに、そもそも俺と裕也でも態度が全然ちがうだろ?男苦手ってことじゃねぇの?」

そう言うと心底呆れたという顔をして「お前さ…」と航が話し出す。

「あのな…。碧がその態度なのは、お前が相手を威嚇するからだろ?お前、碧の事好きだもんな?他の奴が話し掛けて来たら気に入らないよな?」

「何、言ってんだよ!そんなんじゃ…」

「うるせー。バレバレだ。諦めろ」

否定の言葉は航に打ち切られる。


「本当に碧が男子が無理なら高校は女子高行かしたっつうの。碧だって男バスでマネなんかするか。碧なりに一個ずつ乗り越えてんだよ。それにな、清志と裕也で態度も違うのも当たり前だ。お前等どっちも口は悪いけど、裕也と碧は対等だ。だから喧嘩もするだろ?清志は違う。上から怒鳴り付けてるだけだろ?」


そんなつもりは無ぇ
ただ、放っておけねぇだけで…

「だから違って当然だ」と航はため息をついた。




「清志…」と呼ばれて顔を上げる。

「碧が自分で見つけた居場所だ。泣いて引きこもってた頃を思えばすごい成長だ。今さら引っ掻きまわすなよ。前みたいに振り回すなよ」

心当たりが無いわけじゃねぇけど、『前』と言われて一瞬考えた。


「チッ…」と普段は聞かねぇ航の舌打ちが聞こえて、流石の俺も一瞬、固まる。

「お前さ…、ふざけるなよ」




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