第2章 出逢い
「いいねー‼マネージャー‼やってよ!やってよ!」
私とさして背の変わらない男子が目の前に来て、私の手を取り上下に振った。
反射的に手を引いてしまったけれど、目の前の男子はあまり気にしていない様子。
彼の後ろでは彼よりも背の高い男子がオロオロとしている。
人の事は言えない位、私もオロオロしてるんだろうけど…
「おい‼コガ‼ 困ってんだろ。やめろ‼」
止めてくれたのは眼鏡の男子。
あれ?確か金髪の…
思うだけで口には出さないけど、眉間のシワが少し怖い。
「陽向さんだっけ?背高いよね?バスケ経験者?だったらマネージャー大歓迎なんだけど」
サラサラの髪をした男子が言う。
「俺とあんまり変わらないよねー。何cmあるの?」とか
「お兄さんと一緒にやってたの?」とか
「ねーねー、ポジションどこ?」とか
経験者と決めつけて、さっきコガと呼ばれた男子から質問が飛んで来る。
周りを取り囲まれて、
矢継ぎ早にいろいろと話しかけられて、
最早、私はキャパオーバーだ。