第17章 気がつく
こんな事があったと目の前に居る彼女に話す。
「相田さんと木吉くん?意外…」
「何で?お似合いじゃない?木吉、気の強い子がタイプだって聞いたことあるし…」
「うん。まぁ、確かにお似合いなんだけど…木吉くんは碧ちゃんが好きなんだと思ってた」
驚く事を言われた。
「…えっ?まさか‼ な、何で?」
「木吉くん、いつも碧ちゃんの事見てたから…」
「…でも、リコと付き合ってるって」
「そうだね。勘違いだったみたい」
そう笑う。彼女の笑顔も素敵だ。
「ねぇ、碧ちゃんは気になる人とか居ないの?」
「気になる人?」
「うん。居ないの?」
「『気になる』って。『好き』ってどんな感じ?私、よくわからないの」
そう答えれば、
「そこからなのー?」とちょっとため息をつかれた。