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華のように 鬼のように ~ぬら孫夢小説~

第4章 3 玉章と七つの影


「恐れ?」




「待て!どういうことだ!」

すると、悲鳴が聞こえた。二人がはっと声のする方を見るとカナがもう一人の奴に肩を掴まれていた。


「ひゃっ!」

「両手に花か。やっぱ大物は違うぜよ。」

厭味ったらしくいうと、その長い舌でカナの頬をなでる。
カナは気味悪がって悲鳴を上げ、リクオが急いで駆け寄る。


「かなちゃん!」

「てめぇ!」


紫苑はカナをリクオ達に任せると聖夜に頷き黒髪の人物へと向かう。






「次に会うときは、名前を名乗ってもらいたいわ。」

「その時君は、愛すべき想い人と夜の闇へ吸い込まれる。」



「姫様…」



何を言うかと睨みつける紫苑。そのただならぬ雰囲気に聖夜は何か恐ろしいことが始まるのを感じた。







「あぁ?」

「手を離せ!」

争う声が聞こえ振り向くとリクオがカナを掴んでいた腕をきつく握っていた。

「へぇ、これお前の大事な人間か?」

茶髪の奴はそういうと、あざ笑うようにリクオを見つめる。すると、先ほどの奴がこちらを振り向かずに言った。

「犬神、挨拶はそのくらいでいいだろう。」
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