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華のように 鬼のように ~ぬら孫夢小説~

第5章 4 犬神屏風狸玉章の手招き


紫苑の悪口を思いっきり無視し、鴉天狗はなおも叫び続ける。



「総大将!一体どこに行ってしまわれたんですかぁ~!」


動きを止めようとしない鴉天狗。リクオや紫苑の周りをせわしなく飛び回りついには膳の上に止まる。

リクオはその様子を見てゆっくり話しかけた。

「落ち着いてって。鴉天狗。」

「そうですよ。おじいちゃんが突然消えて突然現れるのはいつものことでしょ?」

「待ってれば帰ってくるよ。」

若菜も紫苑も心配することはないと鴉天狗に言い聞かせる。しかし、一行に落ち着く気配はない。



「そうですけど、この一大事に一体どこで何をしているやら…総大将、出てきてください。出てきて――!」

泣き叫ぶ鴉天狗を見て何とも言えない表情の三人。しかし、リクオと紫苑は昼間のことに頭を悩ませていた。







『見てて…僕は君達より多くの畏れを集めるから。』







思いだすたびに、胸が悪くなるような宣言。一体何をしようとしているのか。リクオも紫苑も黙って唇をかむしかなかった。



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