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華のように 鬼のように ~ぬら孫夢小説~

第4章 3 玉章と七つの影


「確かに。今日の妖怪うんちくすごかったよね。どっからあんなの調べてくるんだろう?」

カナが物好きだと言わんばかりに首をかしげる。

氷麗はここぞとばかりに冷たい言葉を浴びせた。





「妖怪嫌いの家長さんにしたら、それはもう迷惑な話ですよねぇ。」



カナはかちんときたも必死に平静を装う。




「そ、そんなことないよ。いろいろ勉強になるし、なんていうか知れば知るほど怖くなってくるっていうかそれが妖怪なんだもの。それがあたりまえ。いや、むしろ魅力…」





最初は言い訳のようになっていた言葉も徐々に熱くなってくる。紫苑は適当に相槌を打ちながら、ダメだこりゃと目を泳がせる。


青田坊、リクオはドン引き。




「いったい・・どうしたんで?」

「ま、まずいなぁ。」






「わ~か~。」


「り~く~お~?」






氷麗と紫苑がリクオに迫る。氷麗は周りに小さな吹雪まで発生させている。


「なんだよ、氷麗。寒いだろ?」


講義する声はむなしく、二人の気迫に押されて家のブロックに背中を当てる羽目にある。目の前には紫苑と氷麗がにらみ半分、疑い半分の目で見つめる。



「若!本当にあの晩、なにがございましたでしょうか?」

「私、初めてだったんですけど。あんな態度。」

「何にもないよ。あと言葉変。」



氷麗と紫苑は少しリクオから顔を離すと、腰に手を当てびしっと指さした。





「いいえ。乙女にはわかるのです。あの女、あの日から夜の若のことばかり。あれは完全に夜の若にほの字の、れの字の、たの字でございます!」
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