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華のように 鬼のように ~ぬら孫夢小説~

第4章 3 玉章と七つの影


席に付き朝のホームルームが始まる。



「…それじゃ、転入生を紹介するわね。」

担任がそういったとたん、一斉にざわついた。皆興味しんしんで隣同士で話し合っている。



「先生!美人って本当ですか?!」

ある男子生徒が手を挙げて声を張り上げた。男も女もじっと担任の返答を待っている。


「なんでそんなに皆知ってるのかしらね。…さぁ?…見てからのお楽しみにしたら?」

「(見せものかよ。)」

廊下にいる少女はドア越しに聞こえる話しに思わず突っ込みを入れた。

担任が教室の前ドアをがらっと開き、廊下にいる生徒を中へ招く。静かに入ってきた一人の少女。長い黒髪、長い手足。


お辞儀をすると凛とした声が響き渡った。



「…奈良県から来ました。霧椿紫苑です。どうぞ、よろしゅう。」










一瞬の沈黙。次の瞬間、教室は嵐の騒ぎになった。皆立ちあがり紫苑の姿をまじまじと見ようとする。

そう、転入生のこの少女。先ほど奴良組本家から来た、そして先日百鬼夜行を率いてきた、正真正銘リクオの従妹であり奴良組四代目、の紫苑だった。



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