第3章 神の率いる百鬼夜行
ものの数分で収集はつき、大きな部屋に様々な妖怪が集まった。
紫苑が合図すると、紫苑のとなりにいる青年が物静かに口を開いた。
「聖獣組、側近。神楽だ。」
「こう見えて優しいから。」
「よろしく。…なんの妖怪…っていっちゃー、あれだけど、なんて言うのかな?」
「影を操る能力を持っております。」
神楽が下がると、いささか明るい感じの青年が今度はお辞儀をして自己紹介をした。
「俺、聖夜って言います。神楽さんと同じく側近です。光を操れます。」
「よろしく。神楽が影で聖夜が光…」
「はい。なので、俺らは大抵二人で一組になって戦います。」
「朝から元気ねぇ~。あんたはいつも。」
紫苑が苦笑気味に言うと聖夜は頭をぽりぽり掻きながらにかっと笑って言った。
「それだけがとりえっすから!」
「まるで青みたい。」
氷麗が漏らすと、青は嬉しそうに聖夜と握手を交わした。
「おう!俺達仲良くやれそうだな!」
「おっす!青田坊さん。」
「青でいい。俺も聖夜と呼んでいいか?」
「いいっすよ。青。」
「おう!」
ワイワイ騒ぐ二人を見ながら、リクオと紫苑は笑った。