第1章 音駒高校の猫。
私が不眠症ってゆうのは担任と保健の先生は知っている、はず。
「あら冬華ちゃん、いらっしゃい」
『こんにちは、あの薬貰ったのでベッド借ります』
「了解、どうぞ〜」
軽く頭を下げてベッドの前のカーテンを開ける。
上履きを脱いでベッドに乗ると、先生が水を持ってきてくれた。
1年の頃から変わらない保健の先生、今ではすっかり仲良くなった。
『……』
白い袋から粒の薬を出す。
粒より粉がいい、粉の方が効いてる感があるし。
コップの水を口に含み薬を入れ、もう一度水を飲む。
あ、説明書読むの忘れた……まぁいいか。
薬を呑むといつも知らない間に寝てる。
爆睡状態でたまに部活の時間に起きられない。
そんな時はクロが見過ごしてくれる、帰りは起こさないようにあの研磨がおんぶして帰ってくれるらしいよ。
私にはそんな記憶ないけど((やっくん談))
で、薬呑んで寝る日は授業出れないから各先生から課題が出される。
それを期限までに先生に提出すれば大丈夫なわけ。
その課題の多さと難しさはどうにかならないか本当に検討してほしい。
「眠い?」
『……はい、多分……』
寝るときはみんなどうやってるんだろう。
だんだんと視界がぼやけていって、死んだことないけど死ぬに近い感覚みたいな。
少なくともみんな知らないうちに寝てるんだろうね。
私もそんな感じで寝てみたい。
なんて、