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不眠症。

第3章 ネコとフクロウ。





私とクロが第三体育館に行くと、もう既に木兎と赤葦くんがボールを出していた。
やっぱり赤葦くんいた、来てよかった。


「お、冬華じゃん!!」


『特にやる事ないけど、見学ってことで』


「そこは手伝えよ」


『無理、私運動神経悪いし』


「冬華が運動神経わりぃのなんて黒尾から聞いてっから気にすんなよ!!」


「ちょ、木兎さん…」


へぇ、クロが私の運動神経を木兎に話したんだ。
ほんっとに余計なことを、クロなんてパニーニになって木兎に食べられちゃえばいいのに。
しかも木兎は木兎でフォローになってないんだけど。


『クロのバカ』


「スンマセンでした」


『ほんっとバカ』


「まあまあその辺にして、練習しましょうよ」


「赤葦トス!!上げてくれ!!黒尾はブロックな!!」


「命令すんな!!」


で、呼んだくせに私にはなにもないんですか。
これ帰っていいかな?
だるいし、早く寝たい…


「冬華さんはボール上げお願いできますか?」


『…あ、うん』


帰ろうとUターンしたら赤葦くんに引き止められて、役割を与えられた。
私の仕事はボール上げだそうで、日頃研磨にやってるからミスはしないだろうな。
赤葦くんにボール上げるなんてなんか面白いかも。


ボールを両手で持つと、放物線を描くように赤葦くんへ。
ボールは赤葦くんから木兎へ、そのまま強烈のスパイクでそれを止めちゃうクロ。
昼間あんなに動いてたのにまだ動けるなんて、体力お化けか。


「冬華!!次!!」


『はーい』


主に木兎、翔陽と同じ体力化物。
体力バケモノの木兎に振り回されてる赤葦くんも実はバケモノだったり?
そんなわけないか。


私はまたさっきと同じようにボールを投げた。


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