第2章 待ちに待ってない合宿。
蒸し暑い体育館、私は記録表に選手の今日の調子を記入していた。
こんな暑い中よくバレーできるな、なんて思うけどこの人たちバレー部だからバレー好きなんだよね。
暑さのせいかよく分からないことを考え出す私。
今の音駒の対戦相手は梟谷。
木兎のスパイク怖すぎる、あれを拾ったら手首もげるよ。
『あ、しょぼくれた』
音駒はとにかく拾って繋ぐ、粘り強いレシーブ力に長けている。木兎のスパイクも拾える選手もいるし、ブロックしてしまう選手もいる。
気持ちいいスパイクが入らないスパイカーは焦る、木兎の場合しょぼくれる。
『…あれ』
いつもなら秋紀や大和たちが木兎のテンションを上げてるのに今日は面倒くさそうな顔をしているだけ、あの状態で続けても。
セッターは違うスパイカーにトスを上げても崩れないのが梟谷なんだよね。