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不眠症。

第2章 待ちに待ってない合宿。




虫殺しの赤葦くんはあの後、先輩方にだいぶいじられていた。鬱陶しいと赤葦くんの顔に書いてあるほど、絡まれてて赤葦くんは可愛がられてるんだなと私から見ても分かってしまう。


「ビックリしたね」


『そうだね』


近くに寄ってきた研磨もあの音には驚いたらしい。音大きかったしいきなりだったからね。翔陽なんて勢いよく影山くんの後ろに隠れてたし。翔陽って、背が小さいから小動物みたいで可愛い。
あれ?小動物って谷地さん…翔陽と谷地さんが並んだら絶対に可愛いと思う。


「あ、そうだ…名前、おめでとう」


『え?名前?』


「自己紹介のとき、一人でやれたじゃん。いつもならクロか夜久さんに頼むのに」


『自力でなんとかしなくちゃっておもったんだよね』


「なんとかなって良かったね」


私と研磨もそうは変わらないと思うけど。
研磨だって前向いて名前言ってなかったし…
多分他校から見た音駒は、コミュ障の宝庫とか思われてるんだろうな。だってあんな紹介をすれば誰だってコイツ人見知りだって思うでしょ?


「進歩したじゃねぇか」


「絶対頼んで来そうって思ってたのにな」


「俺ら二人、どっちに頼んでくんのか賭けてたんだぜ?」


「なに賭けてたの」


「自販機で一番高い飲み物」


『150円のね、大体炭酸系多いよ』


あのシュワシュワしたの苦手。
なんか喉が痛くなる、あれがいいらしいけど。
でも音は好きだよ、シュワーって音。
なんか好き。



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