第2章 待ちに待ってない合宿。
体育館に集まったバレー部員。
赤い短パンを履いているのが音駒、私も短パンがほしい長ズボン暑い。
「冬華じゃねえか!!」
『……あ…』
背後に来ているのに全く気づかなかった。
私の名前を呼んだのはさっき話していた梟谷の主将兼エースの木兎光太郎。声の大きさは変わらないようで。
『久しぶり木兎』
「なんだぁ?!なんか素っ気ねぇな!!名前で呼べって~」
素っ気ないって、私はいつも通り接してるつもりなんだけど。しかも木兎は三文字光太郎は五文字で名字の方が短くて楽なんだよね。ごめんね、木兎。
『素っ気なくて結構だよ、木兎』
「そんな事言うと俺もお前のこと孤爪って呼ぶぞ?!いいのか?!」
『別にいいけど紛らわしくなるのは木兎だよ』
誰か木兎を回収してくれないかな。
なんか疲れてきたし少し耳が痛い…かも?
この際誰でもいい、クロでもリエーフでも海くんでも助けてくれればお茶くらいなら奢るから…
「はい、音駒マネに近づく木兎回収機でーす」
「ぎゃーー!!木葉痛い痛い!!!」
「迷惑かけたな冬華」
『ううん、そっちも大変だね秋紀』
「あーーー!!!なんで木葉は名前呼びなんだよ!!」
呼べって言われると呼びたくなくなるんだよね。
ズルズルと秋紀に回収されていく木兎を見送り、音駒の方面へ小走りで向かう。木兎のせいで少し?だいぶ遅れてしまったかもしれない。
クロ怒ってるかな…