第6章 雄英体育祭
「さぁ!血で血を洗う雄英の合戦が今!狼煙を上げる!」
騎馬は揃った。心操くんがわたしのポイントのハチマキをきゅっと締め直す。
「……本当に俺がこっちでよかったのか?」
心操くんが私にそう問いかけたので、私は頷いた。
「だって、心操くんの個性の方が有利じゃん。私はどちらかと言えば、妨害しか出来ないし」
まぁ、鳥たちを操ってハチマキを取ることも出来るんだけど…まぁ、それは最終手段だね。
「……確かに、お前のお遊びみたいな個性じゃ無理だな」
心操くんが鼻で笑いながら、私を煽った。私も笑って、彼を煽る。
「辛辣だなぁ。そういう心操くんこそ、そのヴィランみたいな能力を無駄使いして、私のポイント奪われないでよ?」
「誰がそんなヘマするかよ」
拳と拳を軽く合わせ、私は尾白くん達とともに心操くんを担ぐ。
「よォーし組み終わったな!?準備はいいかなんて聞かねえぞ!いくぜ!残虐バトルロイヤルカウントダウン!」
3!
事前に心操くんと接触できたのは、本当に運がいいと言えるだろう。彼のこの能力は、体育祭という場では有利なことこの上ない。
2!
だが、それでもポイントを保持できなければ、どんな個性だろうと意味が無い。せめて本戦に残って、アピールをしなければ…
1!
勝つ…こんなところで敗退なんてしたら、私はこの先何も成し遂げられないままだ。
「SRART!!!!!!!」