第5章 雄英、調査期間
「なにしてるの?」
何度も落ちる爆豪を見て、私は聞いた。緑谷はあっと小さくいい、爆豪はちっと舌打ちをした。
『これ以上上がると死ぬにゃ!!』
「……クロシロ」
聞き覚えのある鳴き声がし、見上げるとクロシロが子猫に言い聞かせていた。
「………なるほど」
「ちょっ!! 犬猫山さん!?」
私は木へと登った。緑谷が顔を隠しながら騒ぐが、気にせず上へと登った。
「お疲れ様クロシロ」
『もー!!俺、高いとこ苦手なのににゃ!! この子降りられないくせにどんどん上に行くんだにゃ!! さらにあの目つき悪いのが無理矢理降ろそうとするから俺、怖くて怖くて!! にゃー!!』
「あー、ほら。帰ったら好きにしていいから。泣かないの」
『にゃ!!』
『ほら、大丈夫。ままのもとに返してあげるね』
よし!子猫は回収した。そうほっとした時、
『にゃ!?』
クロシロの足元がばきっと音を立てて、崩れ落ちた。
「クロシロ!?」
私は彼を抱きしめた。すると、私の体も下へと落ちていった。