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私の敵はヒーロー

第5章 雄英、調査期間


「お帰りー!! どこまで旅してきたの?」

お茶子ちゃんが箒を持って、ニコニコしながら尋ねた。私は彼女に抱きついた。

「おっ!? どうした!! どうした!!」

うりうりーと私を抱きしめ、左右に揺らす彼女に、

「……花婿は見つからなかったけど、彼氏は見つけた」

と言うとぶほっと吹かれた。

「えっ!!ちょっ……あの新戸社長の息子さんは!? 別れたの!?」

「……性格の不一致?」

「速っ!! って、なんで疑問形!!」

ツッコミがキレっキレのお茶子ちゃん。

「犬猫山!!お前、もう次の彼氏できたのかよ!?」

「昼休みにね。やっぱり旅はしてみるものね」

やけに食いついてくる切島。

「なんて告られたんだよ! ってか誰だ!!」

「B組みの西園寺くん。〈くっ!俺がいればお前を守れたのによ!!約束だ犬猫山!!今度こそ俺が君を守ってみせる。そして…(以下省略)〉」

「……それでOKしたんですの? 全く犬猫山さんは本当に見境がありませんわね」

「見境はあるよ! 新戸先輩は顔で失敗したから、今度は筋肉を重視してみた!!」

「………こりゃ、また失敗すんな」

「なんてこと言うのよ切島くん」

とまぁ、わいわいやっていると後ろからがっちり肩を掴まれた。

「犬猫山くん!! 僕の妻になるからにはその不純をどうにかしてもらわないといけないぞ!! それにその身だしなみと授業態度もだ!!」

ポカンっと私含めた飯田以外のその場がなったことは言うまでもない。
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