第13章 ヴィラン連合軍
BOOOOM!
「うわ…脳筋…」
私が思わず言葉を漏らしてしまうのも無理はないだろう。脳無が離れるやいなや、爆豪の個性が死柄木の顔面に牙をむいたのだ。私は思わず笑みを浮かべてしまい、慌てて手で覆う。爆豪、最っ高かよ!! 私は胸がスカッとした気分になり、心の中で彼を賞賛した。
「…お父さん…」
死柄木の顔に張り付いていた手首がポロッと落ちる。そう言えば、死柄木がお父さんと名付けているあの手首。趣味が悪いその手首は死柄木の宝物らしく、触るとまぁまぁ怒る。黒霧さんが焦った顔をしたので、私は爆豪に距離を取らせるためわざと脳無を大きく振り被らせた。と思ったが、彼は距離を取るどころか脳無に爆発を食らわせ、脳無をこちらへ吹っ飛ばした。おおっ
「クソ女!! てめぇ、早速足でまといになってんじゃねえよ!!」
そして、脳無とともにぶっ飛んで来た爆豪が荼毘に攻撃を食らわせ、私は再び爆豪の手元へ。…げっ。なーんか、私の嫌いなヒーロー顔をしている…。悪人面の爆豪らしくない顔だ。だから、私は抱きついた。
「か、かっちゃぁぁぁんん!!」
「うっせぇ!! 鬱陶しいわ!! 離れろ夜蝶」