第13章 ヴィラン連合軍
「うわっ!?」
「つーかまえた!」
私を雁字搦めにし、微笑むマグネ。…悪いけど、抵抗させてもらう。あんたごときに捕まる訳にはいかないんだよ。私も死活問題でね。私は手足をバタバタし、そして指を2回鳴らした。
「え?……きゃぁ!?」
相澤先生の特訓が効果を発揮したのか、マグネに何百匹の虫たちが襲い掛かる。私を掴む力が緩んだ隙をつき、私はその腕から逃れる。
「……虫ごときで情けねぇ…」
そんな私を取り押さえたのは、荼毘。一瞬で私の腕を拘束し、抱き上げる。…だから私は物じゃないっての。
「このノロマ!! 俺から離れんなっつったろ!!」
爆豪が苛立ちげに爆発するが、私からは彼の姿は見えない。荼毘が私とコミュニケーションを取らせないように反対抱きにしたようだ。その代わりに、死柄木と目が合った。意外にも爆豪が才能マンすぎたらしく、私に目で指示を出す。私は思わず鼻で笑いそうになったが、荼毘にバレるといけないのでぐっと堪える。なんだかんだ言って、いつも私が尻拭いをしなきゃいけないんだもんなぁ。