第13章 ヴィラン連合軍
爆豪が私を見て、私はテレビを見た。テレビから相澤先生と校長先生の声が聞こえる。
「では、先程行われた雄英高校謝罪会見の一部をご覧下さい」
相澤先生がオールバックにして、深々とお辞儀をしていた。メディア嫌いのイレイザーヘッドが表に出るのは珍しい。メディア慣れしていないことから、恐らく記者たちの標的になるのは相澤先生だろうなぁ…そんなことをぼんやりと思っていると、隣でボンッと音がするとともに、煙臭さがツンっと鼻を刺激する。
「てめぇ!こんな時に、ぼーっとしてんじゃねぇぞ!!」
私を乱暴に地に下ろしながら、そう爆豪は怒鳴った。私の方を黒霧さんが呆れたように見て、そして死柄木は……テレビを見ていた。私が言えることではないが、やけに余裕そうな顔の死柄木。……あ、これ先生見てるな。私は察し、もうひとつのテレビをちらりと見る。………なら、私もそれ相応に振舞っておかないといけないじゃん。私は心の中で溜息をつき、気配なく現れた後ろのマグネに思いっきり突っ込んでいった。