第13章 ヴィラン連合軍
「んなことより、犬猫山はどうした!! てめぇら、あいつになにかしやがったらぶっ殺すぞ!!!!」
私はその言葉でハッとなる。…君、そんな優しいことも言えたのね。ようやく認められたようでジンっと目頭が熱くなる。
…ってまぁ、嘘だけど。君がここに連れてこられたのも、私が報告したからだし。『え?ヒーローの中にヴィランの素質ある奴? いるいる!!』みたいな感じで。
「そんなに怒るなよ。別に俺らは何も……あぁ、やっときたな。ほら、爆豪くん。彼女は無事だって」
ドアが開かれ、私は部屋の中へと入る。…オカマに抱えられて。
「おい、夜蝶!! てめぇ何簡単に捕まっ………」
私を見た爆豪が途端に言葉を失う。……うん。それほど酷いよね。私の格好。
「ぶはっ!! なんだその格好!!」
それとは逆に、私を見て腹をかかえて笑う死柄木。お前は後でぶっ飛ばす。絶対にぶっ飛ばす。
「てめぇ、ふざけてんのか!! 」
爆豪までそんなこと言うもんだから、私は必死で首を振った。そんなわけあるか!! こんな御伽の世界のお姫様みたいな格好。頼まれても着るか!!!!!!
「やーねー!!男子ってこれだから嫌なのよ。可愛いじゃない? ねぇー」
オカマとトガヒミコが顔を合わせる。いや、15にもなってこれはきつい。まじできつい。