第12章 楽しい楽しい林間合宿
三日目も、“個性”を伸ばす訓練は続いた。前と違うのは、私が相澤先生の特別メニューをくらっていること。まぁ、それがきついこと。何回か倒れそうになった。そんな中、合宿の重大イベントが発生した。
「ねこねこねこ…それより皆!今日の晩はねぇ…クラス対抗肝試しを決行するよ!しっかり訓練した後はしっかり楽しいことがある!ザ!アメとムチ!」
途中で合流したB組が、対抗という言葉に目を爛々とさせる。
「怖いのマジやだぁ」
と、彼らとは逆に項垂れる響香ちゃん。他にも女子や男子が恐怖の顔をし、暗い顔をしていた。…まぁ、平気で夜にスプラッター映画を見る私からしてみれば、素人がやる肝試しくらいじゃ驚かないぞ!!
そんな会話をして、相澤先生の特別メニューに励む私なのであった。
「おい。そんくらいでバテてんじゃねぇぞ」
「はっ!! 今、意識飛んでました!!」
相澤先生からの強烈なムチが私を襲う。ううっ…相澤先生は極端にアメが足りないと思います…。そんな仕打ちを受けていた私だったがらようやくノルマ達成。
「はい。よくできました」
私はゾッとした。相澤先生が珍しく笑顔だったからだ。そして、地面に伏す私の頭に心地よい重みがかかる。
「相澤先生…頭ポンポンくらいであなたのムチがアメになるわけないでしょ…」
私の言葉に舌打ちする相澤先生。いや…なんでなると思ったんだこの人。