第11章 演習試験
「やりすぎにゃ」
期末試験の合否は後日発表される。そう相澤先生から告げられ、安堵するもの、絶望するものそれぞれの顔で家へと帰宅した。その道中のことだった。私の隣には、轟、緑谷が歩いていた。爆豪はまだ学校の保健室でお休み中だ。
「え? ……あぁ、そういえばお気に入りの無かったね。忘れてたよ」
私は微笑み、クロシロを抱き上げた。
「いつものやつか?」
轟が当たり前のようについてこようとするので、私は首を振った。
「そう。あと、クロシロのお気に入りの子に会いに行ってくる!! じゃ、また明日ね緑谷くん!!」
「あ、おい!!」
「5時には帰るからー!!」
逃げるが勝ちとばかりに、スタコラサッサと踵を返す私。せっかく一人の時間なんだ。邪魔されてたまるか!