第9章 私たちのはちゃめちゃな職場体験
そして、職場体験も3日が過ぎた。たまに、稽古も交えながらの職場体験は、もはや苦行。あまりのきつさに、先生の稽古を思い出した。だが、やはりそこはNo.2。自分と全く異なる個性を持つ私に対して、的確なアドバイスを与え、私の限界のギリギリの課題を与えてくる。
「今日から、ヒーロー活動を行え」
エンデヴァーが保須にヒーロー殺しが現れると拠点を置いてから、今日で3日。これまで、ヒーロー殺しの影は捉えきれていない。まるで…一旦どこかへ身を隠したかのよう。って、まぁ黒霧さんたちの所にいるだけなんだけど。
私はんーっと背伸びをした。せめて、私がここにいる間、何も起こらなければいいのだが。まっ、んなわけないけどね。今朝方、話し合いは決着したと黒霧さんから連絡があった。せいぜい、私は裏方に徹しますよっと。