第3章 学校生活
「ねぇ! てふてふちゃんって、あの新戸社長の息子と付き合ってるの??」
さっそく恋バナ好きな女子たちが私に詰め寄った。私はにこっと頷いた。
「えー!!まだ入学してからそんなに経ってないのにすごいね! どういうところを好きになったの??」
「………顔?」
「えっ!?!?」
ざわざわとする教室内。私は微笑んでいった。
「私、誰かに添い寝してもらわないと寝れなくてさ」
「そ、そそそそそれは……その……どういうこと………あーー!!やっぱり言わなくていいいいい!!!!!!」
お茶子ちゃんは顔を真っ赤にしてあわわとなっている。
「不純だ!!」
真面目堅物の飯田も顔を赤らめながら言う。私は微笑んだ。
「冗談だよ!!飯田くんは真面目だなぁ!! お茶子ちゃんもそんな真っ直ぐに受け取るなんて可愛い!」
お茶子ちゃんをぎゅーっと抱きしめ、あははと笑う。この学校、または他の学校にもターゲットが何人もいる。それら全員とコンタクトを取らないといけないため、時間がない。必要な情報を集めたら、すぐに次へと移らないといけないので、私は男好きという役柄を演じる必要があった。
「犬猫山さん!! 私たちはヒーローになるためにこの学校にいるのですわ!! そういうのは別の所でやって下さいな!!」
「そっ、そうだ!八百万くんの言う通りだ!! 犬猫山くん、軽率な行為はひかえたまえ!!」
八百万と飯田の真面目コンビから叱られる。しかし、彼らと別の目的でいる私はただただ笑って、彼らの肩に腕を回した。
「もー!!せっかくの学生生活だよ?楽しまなきゃ損だって!! 若者よ、恋をしろ!!って有名な著者も言ってるよ?」