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私の敵はヒーロー

第7章 指名と名前決め


「犬猫山…お前もう少しなんかなかったのか?」

ヒーロー名決め後の休み時間。1発OKで上機嫌な私に、切島くんはそう切り出した。私は心底分からないような顔をした。

「え?なんで?めちゃめちゃいい名前でしょ?」

「いや、いい名前だと思うけどさぁ…」

ちゃんと肯定してくれるところ、切島くんは良い奴だと思う。私はふふっと笑った。

「1発OKだったしいいじゃん! それに…何度も却下されるようなどこかの誰かさんとは違う………」

「んだとゴラァ!!!」

私たちの会話を聞こえたらしい爆豪が、私に向かって吠えた。私はバッグを盾にし、悲鳴をあげた。

「ひぃー!! 爆殺王に爆発されるぅぅ」

「犬猫山…お前、段々楽しんできてんだろ」

私が笑いを堪えながら、悲鳴をあげていると、とうとう爆豪がキレた。

「夜蝶!!てめぇいい度胸してんじゃねぇか!!ぶっ殺されてぇのかぁ!!アァ!?」

「あははは!!そんなに怒らないでよかっちゃん!!」

胸ぐらを掴もうとする爆豪の手をするりと抜け、私は立ち上がった。そして、切島を盾にし、教室を出るのだった。

「爆豪!!てめぇ、犬猫山とそういう関係なのか!? 体育祭のときも仲良かったよな!? あれか、あれなのか!やっぱりきっかけは下乳………」

峰田の声は、途中爆発音でかき消されたのだった。
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