第6章 雄英体育祭
「た……倒れたァァァァ!!! 犬猫山、爆豪に対し強行突破に出たァァァ!! おいおい、爆豪!こればかりはダメなんじゃねぇか!?!?」
プレゼントマイクの慌てる声。会場もざわめきが増す。当の本人、爆豪は…
「舐めんじゃねぇぇぇ!! こんなもんで、俺を止められるかクソがァァァァァァ!!!」
一瞬目が眩むほどの爆発が辺りを包み、煙が少し晴れた頃、巨人にこれまた大きな穴があき、その中に爆豪が腕を抑えて立っていた。
「う……うぉぉぉぉぉぉ!!! やっぱすげぇぜ!タフネス野郎ォォ!!!! 」
わーっと会場が沸き、爆豪に歓声を送った。爆豪は巨人を足蹴にし、大きく息を吸い込んだ。
「おい、クソアマァ! てめぇの取っておきもこのザマだ!!!今度こそぶっ殺して……」
「取っておき? なんのこと?」
私は煙の中から現れ、爆豪に勢いよく抱きついた。
「さ…最初からこれが狙いだったのかァァァ犬猫山夜蝶!!」
だから、最初から言ってるじゃん。私は、初めから場外以外は考えていないのだから。