第6章 雄英体育祭
「なんだありゃァァァ!?」
「あれも犬猫山が作ったものだろうな。この場面で出したってことは、あれが取っておきってことか。先ほどと色が変わっているのは……爆豪の個性を吸収したのか?」
流石相澤先生。よく見てる。私はニコッと爆豪に笑いかけた。
「この魚みたいなの、名前をセイムって言うの。私が作ったものなんだけど…」
「…てめぇがロボや地面を操れたのは、そいつらを埋め込んだからってことか」
こっちもさすがだ才能マン。私はパチンっと指を鳴らした。
「正解! 私の個性って、動物以外には使えないの知ってるよね? だから、この子達を通して、命令してるの。だから、セイム。その物と同化して、自分たちの本質を残しながらもそれと同じになる。私の最高傑作」
巨人がゆっくりと立ち上がる。その体長は、上の客席を優に超える。それが、爆豪の方へと向く。
「これは地面と同化したセイム。今までみたいにただの土くれじゃないよ? なにせ、君の個性とも同化してるからさ」
そして、私は大きく手を振った。すると、その巨人は爆豪に向かって、手を広げて勢いよく倒れ始めた。
「さぁ! ここからが本番だよ!!上手く死なないでね、爆豪くん!!!」