第3章 混沌の街、ザミナへ
確実に斬り殺した。感触も血飛沫も間違いないはずだ。
「いってぇぇ…。鎌ってこんなに痛いのかよ。」
生きている。
「貴様、何故に生きている。」
切り傷が徐々に、徐々に小さくなる。
「あー、まだいてぇよ…。」
完治した腹部をなぞりながら、罪人は嘆く。
「こいつら、おかしいぞ。足や肩撃っても効いてない!!」
後ろでわめく女は、銃を両手で握ったまま後ずさった。
「貴様ら、一体なんなんだ。」
「俺が答えよう。ギルティブレイク」
更なる暗闇から近づく足音に、鎌を向けてみる。
明らかに周りの連中とは格がちがう、銀髪がそこにいた。