第3章 混沌の街、ザミナへ
「お前、あの有名な死神か?」
1人の男が口を開いた。
「こいつがか…。」
さすがにこの街でもそれなりに名前は知られている。
ただ、こいつらはそこらへんの悪人よりも考えがおかしい。
「こいつを、こいつを倒せば…俺は有名になれるぜぇぇ!!」
目に血がたまるほど力を入れている。
本気で殺そうとしてるのがわかる。
ならば
「遠慮なく切らせてもらう。お前は好きに戦え女よ。」
「あ、あぁわかったよ…。」
弱い返事で7割方悟ったが、あえて何も言わない。
勢いよく走ってくる奴らには手を抜く理由がない。
ウルフ達は時間切れを迎え、もうその場には存在しない。
「仕方ない。1人残らず切る。」
手元に鎌を戻し、勢いよく横振りした。
明らかに切れた感触があったにも関わらず、目の前の光景は異様であった。