• テキストサイズ

〜bizara knabino〜【鬼灯の冷徹】

第3章 *シロ、日々勉強



「鬼灯様…オスはつらいよ」



「耐えなさい、そういう時こそ君子は紳士であるものです」



『(完全話に入れないや…)』




男同士の話になりつつあり、完璧に蚊帳の外に放り出されかけたとき、


「あっ、鬼灯君にちゃんだ。君達も休憩?」


閻魔大王がやって来た。



「あっ、ジュースなんか飲んじゃって〜。 何々?誰の噂話?」



「…………。」



『(鬼灯様が完全無視していらっしゃる)』



鬼灯様が無視しているのも気にせず閻魔大王は話を止めず1人で進んでいく。



「あっ、君もしかして新入社員のシロちゃん?」



「ワン!」



「カワイイ〜真っ白だねぇ!」



『(閻魔大王、シロくんにメロメロ? あ、でも私の時もそうでしたね)』



私の背後で何やら芸(お手、お座り等)が始まったようで、何か盛り上がってる。
と言うか、さっきから何度も鬼灯様が大王を呼んでる気がするのだが。

と思った瞬間ゴッと言う鈍い音が聞こえ慌てて振り向くと、閻魔大王に大きなたんこぶが出来ていた。
しかも鼻に骨刺さってるし(汗)



『あー、閻魔大王大丈夫ですか?』



「う、うん…何とか」



よいしょっと立ち上がる閻魔大王、何事も無かったかのように鼻から骨を抜いている。
痛くないのか…いや、痛いよね。



少しの間忘れていたが、さっきから痛んでいた右腕が熱を持ち始めた事に気づいた。


『(水で冷やしてこようかな……) っお?!』



「ちゃぁぁん…ワシ鬼灯君より下に見られてる」



完全自分の世界に入ってしまっていた。
突然何かにぶつかったと思ったら、しゃがんだ閻魔大王だったのだ。
完全ションボリしてしまっている。



『そんなに落ち込むことないですよ大王。 私は大王の事尊敬していますよ』



私は屈んで大王の背中を撫でる。
よくこんな事が起こるから、もう慣れたもんだが毎回ションボリ度が上がっている気がしてならない。

が、予想より早く立ち直ってくれた。



「そ、そう? そう言ってくれると嬉しいよ(笑)」




『じゃあ、私はそろそろ失礼します。鬼灯様、ジュースありがとうございました(笑)』




ペコリと一礼してその場を去る。
とりあえず氷でしばらく冷やそう、それから……なにしよっか?
/ 15ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp