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夢にみたヒト

第2章 近侍にしてた彼が



広間に向かう途中、庭に綺麗な桜が見えた
『…景趣、春にしてたもんな…』
出会いの春ってことで新しい刀剣男士来ないかなと思って←

「ん?何か言ったか?」
三日月が微笑みながら聞いてくる

『ううん、なんでもな…くない!
やっぱり今の私の状況って』
ここで私の言葉は途切れた
話せなかった

三日月の人差し指が私の唇に触れているから

「それについては
後ほど話すことにしよう」

顔を近くして話すものだから
心臓がドキドキして恥ずかしいけど俯くことが出来なくて
そのまま数秒間固まっていた

「三日月殿?!主殿に何をされているのですか?!」
後ろから声がした
あれ、この声…

「貴方という方は私たちの主殿に何を…!」
私を三日月から離すように肩に手を置き
声の主に寄せられる

「お主は何か勘違いしてはおらぬか?」
小首を傾げ口元を隠しながら面白そうにしている三日月

『えと、何もされてないですよ!大丈夫です』
ドキドキはしましたけど

「本当ですか?何かありましたら直ぐに
私にお申し付けくださいね?」
それでも尚、心配そうにしてくる彼は
優しい方なんだと思った

はっ!
と、何か思い出したかのように言うので何かと思ったら

「ご挨拶が遅れました
私は一期一振、粟田口吉光の唯一の太刀にございます」
胸に手を当て恭しくお辞儀をする一期一振
『初めまして、?
えと、頭をあげてください…っ』

「して、一期一振よ
何しに来たのだ?」
キョトンと三日月が尋ねる

「広間で皆さん、お待ちです。
弟たちが待ちきれないというので様子を見に参りました」

「そうかそうか、それならば早く向かわねばな」
言いながらも急ぐ気配のない三日月

『急がなくていいの?』

「うむ、俺と主の時間の方が大事だからな」
手を繋ぎ直して言うから
もう、、彼氏か!!←

「…今は私も居ますよ?」
何故か一期までもう片方の手を取り繋ぐ

急ぐように催促する為に来たはずの一期まで
こんな調子でいいのか?!←

ーーーーー
3人で歩くこと数分

「さあ、広間に着いたぞ」
三日月と一期が襖をあけ、私に通るように促す

少し戸惑いながら広間へ入るとそこには

見覚えのある刀剣男士達の姿があった
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