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忘れられない【気象系】

第1章 ハジマリ


Sside



誰も雅紀と連絡がつかない。
このままじゃ何も出来ないので一旦解散となった。


俺は胸騒ぎを覚えながら楽屋を出、車に乗りアクセルを踏んだ。


ポツン、ポツン、と雨の音。気づけば前の大きな窓が雨の滴で濡れていた。俺はワイヤーボタンを押した。



赤信号でブレーキをかける。
窓から空を見上げる。
鉛色の空から雨粒が絶え間なく降り注ぎ地面を濡らしていった。




もうすぐ自分の家だ、というとき何気なく横の窓をを覗きこんだ。そこは路地裏でめったに人目につかないところ。



翔「…………ん?」



何か、ある。そこに。しかも自分の胸騒ぎが大きくなっている。俺は思わず道路の端に車を止め、降りて雨が降っているのも忘れ路地裏に入った。



翔「……、ま、雅紀っ………!?!」
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