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「洗脳ハート」

第3章 洗脳ハートⅢ「俺が護るよ」


携帯から漏れるコール音が小さく響く。

その音を周りに聞かれないように
体に携帯を押え、出来るだけ密着させた。



「オイ、こいつ結構いい顔してるな」


「なぁ、やっちまおうぜ!」


「そうだな、一遊びといくか!」


真衣が倒れたまま気絶を装っていると
一人の男が下劣な言葉を発した。

その男に同意する声が次々と聞こえ、心臓が騒ぎ出す。

じりじりと近付いてくる足音に恐怖すら感じた。


気絶した振りなんかしてたら、本当に襲われる...


真衣は向かって来た男達に、腕を掴まれながらも
必死に振り払い、足掻きともみえる抵抗をした。



「ッ...放してッ!!」


「そんな力じゃいくら抵抗したって意味ねぇよ!」


「ひゃははっ、所詮はただの女だな。」



とはいえ、相手は複数人でこっちは怪我人。

いくら頑張ってみても分が悪すぎる。

力を入れようとすれば先程受けた傷が痛み
逆に身動きが取れなくなってしまう。

何とか一人の腕を振り払っても、また別の手が掴み掛かる。
足を思い切り振り上げてみても、身を横に逸らしても
いとも簡単に押え付けられてしまう。


沖田に掛けた電話の発信音も既に聞こえなくなっていた。



「じゃあまずは俺から満足させてもらおうかな?」


「やッ...!!」



先程この根源の第一声を発した男が
真衣の上を馬乗りにする状態で跨いできた。



「放してよッ...お前等なんか全員逮捕してやる!!」


「この状況で泣きもしねぇたぁ、強気な女だな。」


「嫌ッ...触らないでッッ!!」


「あんな男所帯にいるような女だ、本当は好きなんだろ?
 毎日遊ばれてんじゃねぇのか、ひゃはははっ」



男の発する言葉一つ一つに嫌気が差した。
それも真衣は今まで一度もこういった経験がなく
免疫が全く無いのだ。



「...ッッ、外道がッ...!」


「最高の褒め言葉だな、さて、始めるか。」



男は真衣の隊服に手をかけた。

上着を二の腕まで肌蹴させ、スカーフを引っ張り
ベストとシャツを力任せに引き破ると
胸元が開かれて淡色の下着が露出した。


それを見る浪士達の卑劣な喚声が上がった。
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