第10章 争奪戦~壱~
トド松さんの顔が近づいてくる
体が動かないが口は幸いにも動く…………この状況で解毒する方法がない訳では無いんだけど…痛いんだよなぁ………でも
ガリッ
ト「!?ちょっと何してるの?」
やらないと
『サタン!』
やられる
ゴクンッ
口の中を切り出てきた血をサタンが指ですくい舐める。そして3秒だけ動くようになった左手を口の中に入れ能力を発動させる。そうすると
ト「なっ!動けるの!?」
解毒出来るのだ
『……フゥ………さてトド松さん』スッ
まるで交渉する時のような言い方をする。松野ファミリーの交渉はしたことないが、神無ファミリーの交渉はいつも私がやっていたので自信はある。声のトーンを下げトド松さんを睨む
ト「は、はい……」
さっきまでの勢いはどこに行ったのだろうと聞きたいくらい怯えている様子のトド松さん
『白く染まるのと私の鎌で赤く染まるの……さて、どちらを選びますか?』
どんどん壁にトド松さんを追いやる
ト「し、白で!!」
ベチャッ
まぁ、こんなこと言われたらそうなるよね………
トド松さんのお腹に向けてボールを発射する
そして
『ご、ごめんなさい!!その…あの場であぁするしか無くて……あの養って貰ってる分際で……すいませんでした!!ましてや年上の方に向かって本当にすいませんでした!!』
全力で謝る
そりゃそうだ。お世話になってるのにあの態度は無い。とにかく謝り続ける
『あの、本当に本当にすいm(サクッ)!?』
突然口に広がる苺の香り、サクッと音がする
ト「そんなに謝らないでよ、僕が悪かったんだし、ハニートラップはのんびりやってこーね♥」
いつものトド松さんが可笑しそうに笑ってた…ってこのマカロンももしかして……
ト「それはフツーのだよ♥」
あ、お見通しなのね……
ト「ちゃんすぐ顔に出るんだもん♥あ、マカロン美味しい?」
『お、美味しいです!(ニコ』
ト「///////////////」
『?』
ト「と、とにかく!!あと十四松兄さんとおそ松兄さん!倒してよね!僕はみんなとモニタールームに行って見てるから!!じゃあね!!」ダッ
さっきの苺のマカロンよりも真っ赤になり情報屋は走っていった